MGF純正のマフラーって、割りと良いんですよ。
音量は小さめで、ジェントルな感じで。
マニアックな音はしないし、迫力なんかまるで無いけれど、
ちゃんとトルク感があって、吹け上がりも悪くない。
きっと排気効率もそれなりに良いのでしょう。
そもそも排気音が静かというのは、自分にはとても大事。
自分の趣味で隣近所から苦情が来るようでは、社会人として「失格」ですもん。
・・・最近はクルマ趣味って言うだけで、失格扱いされたりしますが。
それはともかく、どうしても改善したい問題があるんです。
それはマフラー本体の重さ。
やたらと重いことを知ってしまったんですよ。
きっとタイコの中で排気管が「とぐろ」をまいてる構造なんでしょう。
その分だけ消音効果が高くて、静かなんでしょうけど気になるんです。
その重さを知ってしまったら。
MGFってミッドシップ車のくせに、「リア・エンジン」車に近いバランス。
だから少しでもリア廻りから「重い物」を無くしたい。
リア廻りを軽くできれば、その分だけリアの慣性が減少して、
操縦性が良くなるハズだから、なんとか改善したい・・・。
というわけで、マフラーを換えてみました。
レーシング・デザイン製~!
どのくらい軽くなったかって?
ちゃんと計ってないんでわからないけど、半分以下です。
かなり軽いです、ホントに。
(・・・あいまいで信用できねー!)
音量は?
まぁまぁ静かです。
(・・・こっちもあいまい。)
社外マフラーでは静かなほうですから、RD製は。
ところで、MGFというクルマは、いろんなトラブルで
「クルマに対する常識」を吹っ飛ばしてくれます。
そのひとつに、
どんなクルマでも『エキパイ』って部品は、できる限りマジメに作るもの・・・
と、私はずっーと思ってました。
きっとね、MGFもそうしたかったんでしょうよ。
ところがMGFは、エンジンベイとのスペースが狭かったんです。
絶望的に。
だから等長エキパイどころか、なぜか4本とも完全に不等長!
特に1番と3番の管長なんか、2倍くらい違います。
しかも合流部はカクカクな感じ。
流体力学? 知らねぇよ、って感じです。
こんな適当なエキパイは、商用車以外で久しぶりに見ました。
ほら、真っ赤に焼けてます!
(・・・ウソです。真っ赤にサビてるだけです。)
図解:エキパイ
パイプをくねらせて「等長」にするのは、さすがに狭くてムリ。
だけど、2番、3番のパイプの集合部に「サブチャンバー」を付けて、
容積を近づけてやれれば、脈動のタイミングも合って、
気持ち良い音になりそうなんですけど・・・考えなかったんですかねぇ。
さてさて、その先につながる排気管は、と言うと・・・。
どのクルマのエンジンも、始動すれば振動します。
だけど触媒やマフラーは車体側に固定されているので、
どこかで揺れる部品と固定された部品の調和をとらなきゃなりません。
だから普通は、エキパイから後ろの部分は、軽く揺れるようにします。
ただ、MGFはミッドエンジン車だったので、エンジンから後ろの距離が短かかったんです!
絶望的に。
短い距離で振動を吸収しようとすると、
大きく揺れて、部品の寿命が短くなってしまうので困りました。
そこで、MGFの開発者は、ダウンパイプの途中に蛇腹を組み込みました!
おー!
グッドアイデア!
・・・と言ったかどうか知りませんが、コレがやっぱり長持ちしないんです。
もし蛇腹が無かったら、排気管のどこかに無理が来て「亀裂」が入るかもしれません。
でも単なる排気管なら溶接で簡単に修理が出来たのに、なぜ蛇腹?
・・・修理が出来んわい!
他にも、排気管からマフラーまで、大きく振動させておけばいい!って、
そんな考え方も英国には昔からあったのに。
ケータハムのスーパーセブンみたいに。
揺れますよー、あれ!
あんまり大きく振動させまくるんで、固定してるゴムが早く劣化して
走行中にマフラーが外れてスッ飛んでいったりしますが。
というわけで、MGFの蛇腹の部分が劣化したら、
エンジンを吹かすと後から「シャシャシャ~ン」という音が聞こえるのでわかります。
ぶぉぉ~~ん、シャシャシャ~~ン。
いかにも何か壊れていそうな音で、カッコ悪いです。
よくダメになるジャバラ!
これ、直そうと思ったら交換しかありません。
5万円はするんじゃない?
またすぐにダメになるけど。
でも、直さなくても走れるので、放って置いても良いです。
だけど、ぶぉぉ~~ん、シャシャシャ~~ン。
情けないです。