MGFの車高は、ハイドラの充填量を変えれば調整できますが、
ちゃんとやらないと、左右で高さが変わります。
あははー。
でもこれ、すごく有効な使い道があるんです。
もしオーナーの体重が、130kgくらいあったとします。
その場合、運転席側を高めにセットしておくとハンドリングが良くなるはずです。
もし、そういうお友だちがいたら、ぜひ言ってやってください。
「・・・少しは痩せたら?」
では、前後の車高バランスを調整したくなったときは?
MGFのハイドラは前後が連結されてるんだから、そんな要望は却下でしょ?
いえいえ、MGFはそれも可能なんですよ。
よく調べてるでしょー。
車高のかなめパーツ=ナックルジョイント
このジョイントが、ハイドラガスユニットを下から押し上げる
「プッシュロッド」の役目をしている、とてもとても重要な部品です。
それなのに、あっさりヘタる、このナックル。
(・・・MGF川柳ってのがあったら、応募しましょうかね。)
ここに使われてまーす!
図解はコレ
こいつがヘタると、ユニットを押し上げる高さが変わってきます。
普通は4輪とも同じようにヘタってくるので、気が付きませんが、
いつもハードなドライビングをしていれば、4か所が負荷によってバラバラにヘタります。
とくに荷重が大きい後輪側が早めにヘタります。
すると、なんとなく前上がりの車高バランスになってきます。
車の姿勢が「前上がり」って、カッコ悪いんですよねー。
操縦性もどんどんアンダーステアな方向になってきますしー。
だから車高は「水平バランス」に保っていた方が、カッコイイ。
前下がりだと、もっと精悍でカッコいい感じがします。
でもまぁ、MGFは出来の悪いミッドエンジン車なので、
アンダーステアじゃなければ、危なくて乗れませんから、
前上がりの方が安定感が増して良いんです。
で、どうするのか、と言うと・・・
詳細図を見ると、ナックルジョイントにはサポートスプリングと
前後で厚みが違うワッシャが入れてあります。
そんでもってコレ、前輪用が薄いんです。
部品詳細図
(14番の部品です。)
このワッシャを前後で逆に入れてしまうと、前上がりになります。
実際に間違ってやっちゃいましたから!(笑)
このワッシャ、厚みの違いはホンの1mmほどなんですけど、
車体に組み込んでしまうと10mmくらいの違いになるんですよ。
面白い造りです。
話は変わりますが、
アフターマーケットのパーツに 「ロアナックル」 というのがあります。
ハイドラユニットの充填量とは別に、車高を下げるためだけのパーツで、
長さを変えたナックルジョイントです。
交換はポン付けできます。
アタシもこのロアナックルを使っていますけど、
走行3万kmを過ぎる頃から、だんだんと前上がりになってきました。
やっぱり後輪側のナックルが、先にヘタってきちゃったんですよね。
そこで後輪側のナックルだけ、短期間だけ使った純正品に戻してみたら、
リア側が3cmも高くなってしまいました。
・・・これはイカン。
ヘンテコなホットロッドみたいで、みっともないです。
(写真はサンプルです。)
でも、ロアナックルっていう部品は4本セット売り。
2本しかいらなくても、バラで買うことはできないんですよ。
仕方がないので、分厚いワッシャを何枚も入れて調整してみることにしました。
まずは1枚。
・・・ダメ。ぜんぜん足りません。
次にちょっと厚め=2mmほどのワッシャを追加。
・・・まだ足りません。
水平か、またはホンのちょっとだけ、前下がりのバランスにしたいんで、
さらに3mm分のワッシャを追加。
・・・おお!
かなり改善してきた感じです。
でも、いくら辛抱強いアタシでも、さすがに何度も、何度もホイルを外して、
ハイドラガス回りをバラしてるとイヤになってきます。
・・・エイやっ!
もうほとんどヤケクソ気味に、さらに3mm分のワッシャを追加して、
とうとうワッシャの厚みの合計は1cm弱。
もうワッシャというより 「ばら売りスペーサー」 ですよ。
「これでダメなら、もう諦める!」
と思いながら地上に降ろすと、ちょうど良いバランス。
はぁ~、疲れました。
その後、約3万kmを走行しましたが、特に問題はありません。
元々が雑だから、こういうことをやっても、たぶん大丈夫なんでしょう。
・・・と思う、今日この頃。
クローズアップ図
<ご注意>
このコンテンツを見て、同じような実験をするのはご自由にどうぞ。
ですが、責任は負えません。
すべて自己責任でやってね。